Jeff Beck逝く
私とJeff Beck
本日定休日
昼過ぎまで惰眠を貪りようやく布団から出てスマホを見るとTwitterのTLが騒がしい
読んでみるとJeff Beck死去のニュース
エディーの時同様寝起きにこういうニュースはきついやね。
所謂3大ギタリストの中では一番リスペクトしていたのが彼でした。
ゆる~いシンガーになってしまったクラプトン
商売人と言う意味でもプロデューサー気質のペイジ
この二人に比べて永遠のギター少年の魂を前面に出し続けていたのがベックだった。
3大ギタリスト
ヤードバーズ以降結成したバンドを比較してみると
クラプトン
- Cream ブルースを大音量で演奏しジャズ感覚の即興を売りにしたバンド
- Derek and the Dominos 英国白人のブルースコンプレックを解消するためよりレイドバックしたサウンドのバンド
- ソロ 付き合ってる女の趣味に左右されよく言えば多彩、悪く言うとトレンドに乗せられる側になった
ベック
- Jeff Beck Group 大音量でR&Bを好き勝手にやるバンド
- BB&A トリオで好き勝手やるバンド
- ソロ ボーカル無しで好き勝手やる。
ペイジ
- Led Zeppelin 大音量でブルースを演奏し、その一方でフォークや民族音楽もやるバンド
- FARM ポール・ロジャースと組んでみたバンド
- ソロ 不評
- カバペー 白蛇の曲が「Zepのパクリやんけ!」と言われたデビカバとZepのリマスター音源で一儲けしたペイジが手を組んだジェネリックZep
- ペープラ やっぱりジェネリックZepじゃ満足してもらえず手を組んだ二人。しかし出てきた音はZepのHR面ではなくフォーク/民族音楽面
と言った感じ(個人的感想)
クラプトンはよくも悪くもブルースの呪縛から離れそうで離れない
ペイジはZepの呪縛から逃れようとしたけどいち早く開き直って金儲け
じゃあベックは?といえばギター弾くことしか考えてない感じ。
これがいい。
ベックの功績
やはりベックの偉大な所はジャンルを確立してしまった所だろう。
何と言ってもフュージョンというジャンルを作ってしまった。
Blow by Blowを初めて聞いたのは17歳くらいだっただろうか?
半分勉強するような気持ちで買って聴いてみた。
当時Steve VaiのPassion and Warfareを聴いて脳天撃ち抜かれた後なので
正直ピンとこなかったわけだが
良さに気づくまで5~6年かかったんじゃないかな?
ベックの凄さを思い知ったのは大学生だったころ聴かされたGuitar Shop
Where Were Youをギターだけで演奏してると言われ信じられなかった。
後年↑の演奏動画を観て更に驚愕することになる。
指弾き&極端なセッティングのアーム
この2つでギター奏法を別次元に持って行っちゃったのがベックである。
ベックの進化
ソロになってからのベックは基本的にフュージョンとロックインストの中間位の位置に置いたと思う。
しかしある時急にロカビリーアルバムを出したり
なんか掴み処がないなと言う印象だったわけですが
改めてその軌跡を追いかけてみるとトンデモない進化を遂げていることがわかります
What Mama Saidなんか聞いてみるとライブ演奏なのに打ち込みのクラブミュージックに聴こえます。
ジェニファー・バートンのタッピングによるシーケンスフレーズ
その間に挟まるオブリガードはギターと言うよりもサンプリングで鳴らされるSEのように聞こえます。
これはもうベックが脳内で思いついた音をギターと言う「声」で再現しているレベルと言っていいでしょう。
ちなみにクラプトンがドラムンベースと共演すると
別にこの曲じゃなくてもギターは成立するんじゃないか?と思ってしまう。
最後のアルバム
LOUD HAILERの音を聞いた時は「え?女性ボーカル?」と驚いたけど
女ボーカルのバンド編成かと思いきや主役はしっかりベックのギター
3年ぶりくらいでCD買いに走ったね。
最後のステージ
Youtubeで確認できる最新のステージ映像は2022年9月25日
リズムがよれたり構成を忘れたような部分もない
まだまだバリバリの現役って感じ
神は最後まで神だった。
特に最後のA day in the lifeの音は本当に「声」に聴こえる。
その一方で
ZZ TOPのステージにゲスト参加し楽しそうにジャムる姿も印象的。
神は最後まで無邪気なギター少年だったという事か。